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    Categories: IP電話

RT57iによる疑似転送機能

ISDN回線は1契約で2回線同時に使用できるので、電話が着信したとき、もうひとつの回線を使って折り返し電話を転送することが可能。ISDN用のTA(ターミナルアダプター)ならたいていの場合「擬似転送機能」の機能があり、YAMAHAのVoIPルーターRT57i(RT58i、RTV700など)にも擬似転送機能がついています。

設定方法

TEL1ポートにかかってきた電話を携帯電話「080-1234-5678」に転送するとします。

TOPページから
電話の設定
>ISDN電話の設定
>TEL1ポートの設定
>フレックスホン設定
>着信転送をする 転送先の番号08012345678を入力


これだけでTEL1ポートにかかってきた電話はTAの折り返し転送機能(擬似転送機能)により転送先に電話が転送されます。折り返し転送は同時に2回線使用しているので、もう1本電話がかかってきても話し中になります。

疑似転送機能のメリット

ボイスワープの方がNTT基地局で転送をかけるので安心感はありますが、擬似転送の場合はいったん転送元で電話を受けて折り返し電話を転送するので、転送元と転送先に同時にベルが鳴ります。正確には転送元で2,3コール鳴ってから転送先が鳴り、転送元が電話を受ければ転送先のベルは鳴り終わり、転送先が先に電話に出ると、転送元の電話のベルは鳴り終わります。どちらか一方が電話に出られればよい場合はボイスワープより疑似転送の方が便利。

また転送元と転送先とがVPN接続しているならVPNを通して内線VoIP転送も可能です。擬似転送をするときはボイスワープと同じで転送元から転送先までは電話料金は擬似転送している人にかかりますが、VPNを通してVoIPで転送すると無料転送が実現します。もちろんVPNを実現するために料金はかかるわけですが、帯域が許す限りIP電話などに利用した方が得です。

RT57iでの内線VoIP設定

    • A拠点:192.168.100.0/24 RT57iのアドレス192.168.100.1
    • B拠点:192.168.110.0/24 RT57iのアドレス192.168.110.1

A拠点の設定

  • TEL1ポート:電話(電話ユーザ名→A_TEL)
  • TEL2ポート:FAX(電話ユーザ名→A_FAX)

B拠点も同様の設定でTEL1ポートにB_TEL、TEL2ポートにB_FAXと名前をつけます。今回の場合はFAXは関係ないのでTEL1の設定だけすればOKです。

外線と内線VoIPを区別するために電話番号をダイヤルする前にプレフィックスとして外線ISDNは直接、内線は9#を番号の前につけてダイヤルします。これはデフォルトでプレフィックス番号が設定されていますが、好きなように変更することも可能です。一番よく使う回線を直接にするとよいでしょう。

相手先のB拠点のRT57iと内線電話がかけられるように設定する必要があります。 B拠点の内線電話番号を仮に110としたときの設定です。


以上でA拠点からB拠点への内線VoIPが可能になります。B拠点からA拠点の内線VoIP設定も同じことを拠点BのRT57iに設定します。
RT57iの疑似転送機能を使い携帯電話ではなく内線VoIP転送するには転送先の番号を9#110に変えると、外線がTEL1ポートに着信→VPNによる内線VoIP転送といった感じになります。

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