3月17日にやっと2007年度分確定申告が済みました。いつもぎりぎり最終日になってしまいます。
2002年までは税についてあまり知識がなかったので税理士にデータを丸投げして青色申告をしてもらっていました。今はほとんど自分でデータを入力して、最後に税理士にチェックしてもらっています。通常、個人事業主だとPC用の会計ソフトを使っている人が多いと思います。
仕訳伝票入力って慣れるとそんなに難しくないのですが、借方、貸方という言葉が実はやっかいです。借りるとか貸すとかいうのはお金の貸し借りを思い浮かべてしまいますが、借方、貸方とはあまり関係がないと思った方が理解しやすい。会計というと、子供の時の小遣い帳や主婦の家計簿などで一度は経験したことがあると思います。この場合は現金の増減だけを見て、残高があっているかどうかだけを調べています。人によっては何に使ったのか?メモしているかもしれませんが、あまり重要視していません。資産といえば現金だけです。
ところが事業をするときはお金を生み出す可能性のあるものは資産として現金と同じ扱いをします。現金も物も同じものと考える必要があります。そうするとある商品を買って支払をするとき、どこから支払ったか?何に対して支払をしたのか?を明確にする必要性がでてきます。1対1対応させるために借方、貸方という概念がでてきたのではないかと思われます。
仕訳伝票を間違いなく入力することが経理の第一歩となります。勘定科目がどの科目になるかは本もしくはインターネットで調べれば解決します。
当院の場合だとファイルメーカーによる自作電子カルテを使用しているため、連携させるため会計入力もファイルメーカーによる自作会計でおこなっています。入力するだけなら問題ないのですが、青色申告をするときは「損益計算書」と「貸借対照表」を作り、総勘定元帳も作成しなければなりません。市販の会計ソフトを使えば簡単に作成できるのですが、ファイルメーカーでこれを実現するには多少時間がかかりましたが、今は問題なく動いています。
目次
ファイルメーカーで会計ソフトを作るポイント
損益計算書の作成
年度末にどれだけの利益、損失が出ているかを計算する。
所得金額=売上金額-(期首棚卸高+仕入金額-期末棚卸高)-経費+繰戻額-繰入額-青色申告特別控除額
貸借対照表の作成
資産と負債・資本の期首残高(前年度の確定申告の期末残高)と期末残高を各科目毎に計算する。
売上金額と仕入金額の作成
月毎および年間の売上金額と仕入金額を計算する。
給料賃金
職員の給料賃金の人別合計金額と源泉徴収額を計算する。
専従者給与
支給額と源泉徴収額を計算する。
固定資産台帳の更新
新たに発生した固定資産を追加して当年度の減価償却費を経費として算入する。
総勘定元帳の作成
すべての科目毎にデータをまとめる。残高が出るようにする。ファイルメーカーで自作会計を作るのが困難な場合は市販の会計ソフトを使うしか方法はありません。1からデータを入力するのでは大変なのでデータをコンバートします。データのインポート可能な会計ソフトならインポート可能です。ただしファイルメーカー側の科目コードと市販の会計ソフトの科目コードを一致させてからインポートする必要があります。インポートの方法はTab形式かCSV形式でインポートする場合が多いです。この方法だとインポート成功までに何回か試行錯誤する必要があるかもしれません。
個人の確定申告
青色申告の場合は書類作成がいろいろあるので面倒くさいですが、個人の確定申告の場合はインターネットでデータを入力すれば自動的に計算してくれます。
給与所得者の場合は源泉徴収票を集めてください。もしパートもしているならその会社の源泉徴収票も必要になります。社会保険料の支払総額と健康保険料の支払総額を合計します。医療費控除を受ける場合は領収書を集め合計金額を計算します。生命保険をかけている人は保険会社から支払総額のはがきが送付されるので保存しておく。その他住宅取得控除とか株式売買がある場合もはがきで送付されてきます。以上必要な書類がそろえば国税局のホームページにアクセスしてください。データを順に入力すると還付金などが計算されます。途中で保存して、後日入力を続けることも可能です。入力が完了したら自動的に計算されるのでそれをプリントアウトして税務署に送付すれば確定申告完了です。
送付するのが面倒ならe-Taxです。インターネットで申告できます。e-Taxで送信するためには市役所に行って住基カードを発行する必要があります。暗証番号などを設定して、自分の自治体で使えるカードリーダーを購入します。そのあとe-Taxのソフトをダウンロードして電子申告をすることになります。5000円控除されますが、これはカードリーダー代と住基カード代に消えますので初年度は得しません。