DVDディスクの寿命はどれくらいか?
通常の環境なら、DVD-Rの寿命は10-30年といわれています。扱い方によっては数年でDVDの内容が消えてしまうこともあります。デジタル保存をすれば心配ないと思っている人も多いが、そうではないのです。
DVD-ROMの場合は物理的にビット(穴)を刻んでデータを記録しているので劣化しにくい。一方DVD-Rの場合は奥から基盤-記録層(有機色素)-反射層-保護層という多層構造をしていて、有機色素にレーザー光をあてて化学変化を起こしてデータを記録する。光や熱などにより有機色素が変質したり、水分がしみこむと反射層の使われている銀などが腐食することがある。直射日光に当てたり、高温多湿の環境では劣化のスピードは早くなる。UVだけではなく熱によりディスクが反ってしまうと、DVDは高速回転でデータを読み込んでいるのでぶれが生じデータを正しく書き込めなくなる。劣化すると再生時にノイズがでたり、最悪データが全く読めなくなります。いずれにしてもDVDディスクの寿命は永遠ではありません。
保存方法
- 直射日光が当たる窓際にはディスクを置かない
- 光による有機色素の変質を防ぐ
- 熱によるディスクの反りを防ぐ
- ドライブやディスクのそばでたばこを吸わない
- 煙やヤニによりレンズに付着して正常に読み書きできない
- ディスクは必ずケースに入れる。
- 踏んだりしてディスクの変形や反りを防ぐため
- ディスクを重ねて保存すると傷やほこりがついてしまう
- ディスクの記録面を指で触るのは避ける
- 記録面に指紋が付くと読み取りエラーの原因となる
ディスクの選択
秋葉原に行くと1枚30円未満で購入可能ですが、格安ディスクとブランドディスクの違いは何か?もともと格安ディスクの中には粗悪品も含まれているといわれています。最初からディスクのゆがみや反りがあるケースもあります。
ディスクの基板にはポリカーボネートというプラスティック樹脂が用いられていますが、その品質にも差があります。記録層の有機色素や有機色素を溶かすための溶剤に不純物が混じっている場合もあります。
またDVDは厚さ0.6mmの基盤を2枚貼り合わせてCDと同じ1.2mmの厚さにしている。この貼り合わせには特殊な技術が必要で、このあたりも技術差がでる部分。もっとひどいメーカーになるとDVDディスクのID番号を有名メーカーのIDを勝手につけているところもあるらしい。ID番号によりレーザー光の調節をしているので正しく書き込みができなくなる可能性もあります。
以上のことを考えるとノーブランドのDVDディスクは避けたほうが無難です。
お勧めメーカーは太陽誘電です。他社が台湾などへ製造拠点を移している中、日本で生産しているメーカーです。That’sとかThe日本製とか書いてあるおなじみのディスクです。